ギランバレー症候群とめまい



北野クリニック(内科)
北野英基

この中に急に発生するものには運動性の機能低下を来たすギランバレー(Guillain-Barre)症候群に代表される病気があり足のふらつきを呈する。この治療には高単位ビタミンB群の投与、副腎皮質ステロイドのパルス療法、血漿交換療法、大量免疫グロブリン療法がある。またパーキンソン症候群でも患者は足のふらつきを主訴として来院する場合がある。パーキンソン病の三主徴が無動、固縮、振戦であることはよく知られているが、この病気の本質は重力に対する我々の位置を保持する機能部分の変性であり随意運動が減少したり、歩行がすりあしになったり、前方や後方突進や、寝返りや、寝起きに時間がかかったりするのはこの重力に対する我々の位置の保持に関する部分の問題である。 これらを患者は「ふらつき」や「めまい」と言って来院する。治療は抗パーキンソン剤の塩酸アマンタジン、L-DOPA、ドーパミン受容体アゴニスト、ノルアドレナリン前駆体、抗コリン剤があるが、塩酸アマンタジンが一番使い易く副作用も少なく高齢者にも比較的容易に使用出来る。この薬剤を最初に患者に投与して、パーキンソン病によるめまいがそれでも軽快しなければ神経内科医に紹介状を書いて頂く。


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