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200歳へのテクノロジー (5)
 
200歳時代へのかぎをにぎる遺伝子治療

 遺伝子治療とは,正常なはたらきを失った遺伝子をもつ細胞に対して,かわりに正常なはたらきをする遺伝子を導入するものだ。ほかに病気の症状をおさえるはたらきをする遺伝子を導入することもある。

 遺伝子治療の対象としては,先天的な遺伝病のほか,がんやエイズなどのさまざまな病気があげられる。
 

遺伝子治療の方法

 遺伝子治療のもともとの発想は,異常をおこした遺伝子を正常な遺伝子と組みかえるというものである(上の図)。しかし,現在の技術ではそれはむずかしいとされ,正常なはたらきをする遺伝子を付加する方法が主流となっている(下の図)。導入される遺伝子は病気に直接関わる遺伝子の導入だけでなく,症状をおさえるような遺伝子を導入する方法も多くみられる。
 
 自治医科大学遺伝子治療研究部の小澤敬也教授と神経内科の中野今治教授らはパーキンソン病の遺伝子治療を目指している。パーキンソン病はドーパミンという物質をつくる神経細胞が変性するためにおきる病気である。ドーパミンをつくる遺伝子を脳の細胞に導入すれば,かわりにドーパミンをつくるだろうというのである。人為的にパーキンソン病の症状をおこさせたサルでの実験では,遺伝子治療によって明らかに症状が回復したという。

 世界ではじめての遺伝子治療は1990年にアメリカ国立衛生研究所(NIH)においてアデノシンデアミナーゼ(ADA)欠損症の患者に対して行われた。ADA欠損症はADAという酵素をつくることができないことにより,免疫不全をおこす病気である。この遺伝子治療では,患者の血液から取りだしたT細胞にADAをつくる遺伝子を導入し,再度体内にもどす方法で行われた。

1995年に北海道大学で行われた日本ではじめての遺伝子治療もこのADA欠損症に対するものであった。

 この方法のように,患者の細胞を取りだしたうえで外来の遺伝子を導入し,ふたたび細胞を患者の体内にもどす方法を「ex vivo法」という。これに対して体内に直接外来の遺伝子,あるいは遺伝子をのせたベクターを打ちこむ方法を「in vivo法」という。ex vivo法は目的の細胞だけに遺伝子を入れるのが簡単で,遺伝子がうまく入ったかどうかを確認しやすいなどの利点から,初期の遺伝子治療で比較的多く行われてきた。
 一方in vivo法は,目的の細胞や臓器以外に,関係のない細胞へ遺伝子が導入されることが懸念されていた。しかし遺伝子を細胞に運ぶベクターの研究が進み,治療の安全性も確認されてきたため,最近では多く行われるようになってきている。

 「ゲノムの解析が進んだ現在,遺伝子のはたらきがますます注目されるようになっています。遺伝子治療とほかの治療法とを融合したり,正常な遺伝子を付加するだけでなく間接的な治療効果をもたらすような新しい治療のアプローチが開発されたりすれば,遺伝子治療は今後いっそう重要なものになっていくでしょう」と小澤教授は語っている。
 
in vivo法
体内に直接遺伝子を導入する方法。遺伝子そのものを打ちこむ方法と,ベクターを介する方法がある。目的とする細胞に遺伝子を導入することがむずかしく,初期の遺伝子治療ではあまり行われていなかった。最近ベクターの開発が進み,安全性が向上してきたためその比率が高まっている。

ex vivo法
遺伝子を導入したい細胞を患者から取りだし,そこに遺伝子を導入して,ふたたび患者の体内にもどす方法。遺伝子の導入が確かめられるなどのメリットがある。

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