メディカルニュース
スマートフォンを使って糖尿病治療?
Science Translational Medicine 2017年4月26日号
血糖値を下げるのに必要な「インスリン」を,注射を使わず,自動的に注入できるようになるかもしれない。

 慢性疾患を管理するための,スマートフォンを用いたモバイルヘルスケアシステムに注目が集まっている。中国,華東師範大学のシャオ博士らのグループは,糖尿病のモデルマウスに,「インスリン」というホルモンを放出する機能をもった装置(人工細胞)を移植し,スマートフォンを用いて遠隔制御することに成功したと報告した。インスリンは血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)を下げる作用をもっており,一部の糖尿病患者はインスリンを体内でつくれないことが糖尿病の原因となっている
 博士らはまず,波長が長めの赤色光に応答してインスリンをつくる細胞を作製した。次に,この細胞と発光ダイオード(光源)を合わせたカプセル(人工細胞)を作製し,糖尿病マウスへと移植した。人工細胞内の発光ダイオードは,スマートフォンによって赤色光の強度と発光時間を調整可能となっている。実験では数週間にわたって正常な血糖値を維持することができた。
 将来的には血糖値の変化を24時間監視し,スマートフォンで自動的に制御できるようにしたい,と博士らはのべている。

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