メディカルニュース
朝型の人に多い異常
nature nature communications 2016年2月2日
朝型か夜型かは,遺伝子の変異の有無で決まっているのかもしれない。

 私たちは約24時間を1サイクルとして生活している。この生活リズムを「概日リズム」という。概日リズムは,ほとんどの生物にそなわっており,遺伝子のはたらきできざまれる「体内時計」によって制御されている。
 23andMe社というアメリカの企業が行った8万9283人を対象にした調査の結果,朝に活動的(朝型)になったり,夜に活動的(夜型)になったりする生活習慣は,遺伝子で決まる可能性があるという。調査によると,朝型の人には特定の15個の遺伝子に異常がみつかった。そのうち7個の遺伝子は,概日リズムの制御に影響する可能性が高い場所に位置していた。
 また,朝型の人は鬱病や不眠症になりにくく,体型も適正である傾向が強い。こういった特徴には,遺伝的要因が大きく関与しているといわれている。今回の成果は,概日リズムとその異常によって生じる病気の影響を調べる手がかりになるかもしれない。

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