メディカルニュース
認知機能と運動
Plos One 2015年7月9日
心肺機能を向上させることで,記憶力などの認知機能が改善するようだ。

 運動することは,記憶力などの認知機能によい影響をあたえると考えられている。だがこれまで,両者の関係を示した直接的なデータはほとんどなかった。
 アメリカ,カンザス大学のビドニ博士らは有酸素運動と認知機能との関係を調べるため,運動習慣のない65歳以上の人たちで,次の4つのグループをつくり,26週間後の認知機能を比較した。1.とくに運動しない,2.週に75分運動する,3.週に150分運動する,4.週に225分運動する。
 博士らの調査の結果,運動したグループ(2〜3)のすべてで認知機能の改善がみられた。このとき,認知機能の改善度合いは,運動時間などの運動の強度自体よりも,運動して向上した心肺機能の高さと強い相関があることがわかった。個々に応じて心肺機能を高めることが,認知機能を改善する方針となりうるだろうと博士らはのべている。

CLOSE

CLOSE