メディカルニュース
心臓再生の可能性
Science 2011年2月25日号
生まれてすぐであれば,哺乳類も心臓を再生できる能力をもつことがわかった。

 ある種の魚類や両生類は,心臓が損傷した際に再生する能力をもつ。一方,哺乳類の成体はこの能力をもたない。しかし,再生能力が存在しないのか,それとも能力自体は存在しているが生まれてすぐに失われてしまうのか,わかっていなかった。
 アメリカ,テキサス大学ダラス・サザンウェスタン医学センターのポレッロ博士らは,新生児のマウスで心室の一部を除去した。その結果,生後1日では除去部分が再生するが,生後7日では再生しないことを見いだした。この再生反応は,修復反応でみられる心肥大と繊維化をほとんどともなわず,修復とは別物だという。再生した心筋細胞がどの組織から生じたのか調べたところ,幹細胞からではなく,もともとあった心筋細胞から生じたものが大部分だとわかった。また,除去から2か月後の心エコー検査では,再生した部分は正常に収縮していた。
 今後,この心臓再生能力が失われる詳細なしくみを調べることが重要だ,と博士らはのべている。

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