メディカルニュース
"にせもの"でも活性化
Science 2009年12月18日号
偽キナーゼが,リン酸化せずにタンパク質を活性化させるしくみが明らかになった。

 がん抑制遺伝子「LKB1」は,タンパク質にリン酸を付加する(リン酸化する)酵素「キナーゼ」の一種である。キナーゼはリン酸化によって,タンパク質の活性を変化させる。一方,LKB1自体の活性は,「STRADα」と「MO25α」という二つのタンパク質によって制御されている。STRADαは,キナーゼに構造が似ているがリン酸化する能力をもたない「偽キナーゼ」であり,どのようにLKB1を活性化しているのかは不明だった。  イギリス,ダンディー大学のゼチライ博士らは,LKB1とSTRADα,MO25αがつくるタンパク質の複合体の立体構造を解析した。すると,偽キナーゼであるSTRADαは,活性化したキナーゼがつくる立体構造と同じ構造になっていることがわかった。そして,MO25αとともにLKB1に結合し,LKB1の構造を活性化型に変化させていた。  今回はじめて明らかになった偽キナーゼによるキナーゼ活性化のメカニズムは,ほかの偽キナーゼの進化を理解するのに役立つだろう,と博士らはのべている。 -------------  

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