メディカルニュース
自閉症はいつから?
nature
生物的な動きをほとんど認識しないという自閉症の特徴が2歳児でもみられた。

 出生後すぐに,乳児は生物的な動きを注視するようになる。
このような行動は種をこえて保存されており,親子の愛情や捕食者の発見に重要だと考えられている。
生物的な動きを認知する脳の領域は,表情や視線の方向などの社会的なシグナルを認知する領域と重なっている。
自閉症の乳児は,生物の動きを表現した電光板の光をほとんど認識しないが,社会的なシグナルでない偶発的な動きを強く認識するという。
このことは,自閉症の子供は非常に早い時期から生物的な動きに対する認識に変化があらわれており,それが自閉症の特徴であるコミュニケーションの障害と社会性の未発達につながっている可能性を示唆している。
アメリカ,エール大学のクリン博士らは,自閉症の2歳児が人の動きを表現した電光板の光を注視しないが,偶発的な動きに対して注視することを実験によって明らかにした。
一方,自閉症でない2歳児は人の動きを注視し,偶発的な動きは注視しなかった。博士らは,今回の結果によって自閉症における脳の発生過程の理解が進むかもしれない,とのべている。 -------------  

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