メディカルニュース
新しい毛が生まれる
nature
マウスでは傷跡で,毛をつくる器官が新たにつくられることがわかった

 哺乳類において,毛をつくる器官である「毛包」は,発生のときにだけ形成されるという。
その際,「Wnt」とよばれるグループのタンパク質が不可欠であることが知られている。
これまで成体では,失われた毛包は二度と再生されないと考えられてきた。
アメリカ,ペンシルバニア大学の伊藤真由美博士らは,成体のマウスの皮膚を傷つけたとき,
その傷が治ったあとで,毛包が新しく生まれる(新生する)ことを発見した。
新生した毛包は,表皮の細胞からつくられ,発生時と同じ形態で成長し,前からある毛包と区別がつかなくなるという。
Wntタンパク質のはたらきを阻害する薬をあたえると,この毛包の新生が見られなくなった。
逆に,上皮からWntを過剰に放出するようにしたマウスでは,新生する毛包の数が増加したという。
Wntタンパク質によって,毛包の新生をうながすことができるようになるかもしれない,と博士らはのべている。
CLOSE

CLOSE