γ-GTP値で注意しなくてはいけないのは100以上になった場合です。100〜200ですと、脂肪肝が進行している可能性があります。かなりお酒の飲みすぎで、病的状態になっているおそれがあります。200以上になった場合は、アルコールだけでなく、胆石や胆道がんなどによって胆道がつまっている可能性があるので、くわしい検査が必要です。
γ-GTP値が500以上になる場合はほとんどありませんが、胆道がつまっておきる黄疸などの場合には、こうした高い値になります。アルコールが原因で500以上になる場合は、よほどの大量の飲酒、あるいは急性アルコール中毒といったきわめて危険な状態にあります。
γ-GTP値が100をこえたら厳格な節酒か禁酒が必要です。また、一度は病院に行った方がよいでしょう。200以上になったら絶対病院に行かなくてはなりません。
病院に行くと、肝臓に関係したほかの逸脱酵素(GOT、GPT、ALPなど)に加え、黄疸の有無を調べることになります。おそらく、腹部エコー検査もすることになるでしょう。また、多くの場合太りすぎや脂肪が問題になるので、コレステロールなども測ります。脂肪肝が進行していれば、お酒をやめるという方法に加え、カロリーをとりすぎないためのダイエット療法を行います。コレステロールが高い場合には、薬物治療を同時に開始することがあります。もちろん胆石や胆管がんがあれば、検査と治療を行います。γ-GTPの上昇がみられたら生活習慣の改善が必要です。 |
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◆肝臓におけるアルコールの分解
胃や小腸から吸収されたアルコールは、門脈を通って肝臓に運ばれ、分解される。アルコールは肝臓内の酵素などによってアセトアルデヒド、酢酸、そして最終的に二酸化炭素と水に分解される。飲酒によって肝臓の細胞がこわれると、γ-GTPやGOT、GPTなどの逸脱酵素が血液に漏れ出てくる。 |
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