有痛性分裂膝蓋骨




 膝は種々の原因で疼痛の発生することが多い関節ですが、有痛性分裂膝蓋骨はお皿(膝蓋骨)に痛みの出るスポーツ傷害です。15歳前後での発症が多く、ジャンプしたときや踏み込んだとき、運動時などに主としてお皿の外上方に痛みが出ます。ひどくなると階段の昇降や歩行にも支障をきたすことがあります。お皿の外上方を押さえると痛みが誘発されます。お皿が成長する段階で、何らかの原因で骨の核が分裂して癒合しないまま残り、激しい運動で分離した部分にストレスがかかり痛みが出現します。分離があっても症状のない場合もあります。
 治療は、スポーツを中止しストレスがかからないようにすれば多くの場合は3ヶ月くらいで痛みは改善してきます。膝周囲の筋肉の柔軟性をつけるストレッチングを十分にして再発の予防に努めます。痛みが強く安静でも改善しない場合は、分離した骨を摘出したり、分離した骨を癒合させる手術などを行います。


レントゲン画像①
▲レントゲン画像①
レントゲン画像②
▲レントゲン画像②


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