水痘

水痘（水ぼうそう）は今年風疹とともに大流行している空気感染する伝染病です。水痘は（水痘・帯状疱疹）ウィルスによって感染する伝染病です。しかし1度感染すると2度と感染しない（終生免疫がつく）疾患です。血中水痘ウィルスIgG抗体が産生され再度感染しても感染しないシステムが体内に形成されるわけです。「私は2度水ぼうそうに感染した」と言う話をよく聞きますが、私はこの場合どちらかが誤診か勘違いで、虫刺され等を水痘と間違えたのではないか～と考えます。小児期に感染すると発熱などの症状はなく、痒くない赤い盛り上がりが出来て発疹は体から頭皮、口腔内にも確認されます。成人に発症すると激しい発熱と全身の発疹で受診されることが多く概して重症化します。1度治っても水痘ウィルスは体内の神経節に隠れ、再度神経に沿って出て来ると「帯状疱疹」として発症し、激しい痛みを伴う事があります。両者とも、早期の「抗ウィルス剤内服」がきわめて効果的で、後遺症を残さなく治癒することができます。いずれも早期発見が大切ですが、お子さんが水痘だと思った場合は一般の待合室で感染を広げないよう、受付に申し出る必要があります。

▲小児の水痘

▲風疹初期の点状紅斑

▲小児の水痘（顔）