物が2つに見える



「物が2つに見える」ことを「複視」と言います。「物が2つに見える」のと「ボケて見える」のでは、医学的には全く意味が異なっており、注意を要します。複視は両眼で見ると起こり、片眼で見ると消えます。ボケは片眼で見ても消えないことで区別できます。
「物が2つに見える」=「複視」は、左右の眼球の動きに異常が起こったもので、眼球運動障害によるものです。
眼球運動障害の原因として、
①�11眼球周囲の異常:眼窩腫瘍、眼窩底骨骨折、瞼球癒着など
②�11外眼筋の異常:外眼筋炎、外眼筋萎縮、外眼筋外傷など
③�11外眼筋と神経接合部の異常:筋無力症など
④�11神経の異常:動眼神経麻痺、外転神経麻痺、滑車神経麻痺など
⑤�11脳眼球運動中枢の異常:核間麻痺など
何れにしろ複視に対しては、ペンライト検査やHess複像検査を含め、神経眼科的に精査を必要とします。

動眼神経麻痺で複視が起こる
▲動眼神経麻痺で複視が起こる
外転神経麻痺でも複視が起こる
▲外転神経麻痺でも複視が起こる


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