坐骨神経痛の原因


メディカルライフ教育出版2008年7月号より

北野クリニック(内科)
北野英基

ドクターアドバイス画像
▲上記出版物より
それでは、坐骨神経痛の原因となる主な疾患には、どういったも

のがあるのでしょうか。

①腰椎椎閤板ヘルニア

背骨は、椎体という骨によって構成されています。この椎体と椎

体の問には、クッションの働きをする椎間板という軟骨がありま

す。この椎間板がはみだしたり、飛びだしてしまうのが椎間板ヘ

ルニアで腰部の椎間板で起こると、神経を圧迫し、坐骨神経痛を

起こしてしまいます。同じ姿勢(とくに中腰や前かがみ

など)を長時問続けたり、急に重たいものを持ち上げたりしたとき

に、発症する危険性があります。

②腰都脊柱管狭窄症

脊柱管は背骨の中央にあり、脊髄と、それに続く神経(馬尾神経)

が通っています。

この脊柱管が狭くなるのが脊柱管狭窄症で腰のあたりで発症する

と、腰部脊柱管狭窄症となります。腰部脊柱管狭窄症を発症する

と、馬尾神経を圧迫し、腰の痛みや足のしびれなどの症状を起こ

します。

先天的な原因(生まれつき脊柱管が狭い、弱い)の場合もあります

が、多くは加齢によって腰椎が変化し、脊柱管が狭くなってしま

ったために起こります。

③変形性腰権症

腰椎の形が変形し、神経を圧迫して腰に痛みや足のしびれを起こ

すのが変形性腰椎症です。

原因としては、加齢、同じ姿勢を長時問続ける、運動などで腰に

過度の負担をかける、などがあげられます。また、変形性腰椎症

は脊柱管狭窄症の原因にもなります。

この他にも、腰椎分離症やすべり症、梨状筋症候群、外傷による

圧迫、帯状庖疹、カリエス、脊髄腫瘍や骨盤内腫瘍といった腫

瘍、糖尿病、アルコール依存症、喫煙、ストレスなどの原因で

起こる場合もあります。また、これらの疾患や原因がなくても、

発症することがあります。


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