食欲の秋 太り過ぎに注意2



西銀座診療所(内科)
隈部時雄

「私の標準体重」
 
 国際的に用いられている体格指数は、BMI(ボディーマスインデックス)という方法です。
※自分の標準体重の求め方は、身長(m)×身長(m)×22です。
※BMIの標準値は「22」です。BMI値=体重(kg)/{身長(m)×身長(m)}の計算で出します。
 標準値「22」の人が、統計的に見て一番病気になりにくいと言えます。これには男女差はありません。
 BMI値が25以上を肥満症といいます。BMI値「25」の場合、高血圧症になる確率が2倍に増えます。
 肥満症の場合、いきなりBMI値22に減量するのではなく、まず無理せずに25に近づけるようにすることが肝心です。

「ウェストヒップ比とは?」

 同じような肥満の方でも、体の中での脂肪のつき方により、「内蔵脂肪型肥満」「皮下脂肪型肥満」タイプの2つのタイプがあります。
 どちらのタイプかを簡単に見分ける方法が「ウェストヒップ比」の数値です。
ウェストヒップ比(WH比)=ウエスト(cm)/ヒップ(cm)
 この数値が0.9を超えると、「内蔵脂肪型肥満」タイプということになります。

「『りんご型』か『洋なし型』か」
 
 りんご型肥満とは、ウエストが特に太っている方で、「内蔵脂肪型肥満」ともいいます。
 これに対して、洋なし型肥満とは、ヒップの方が太っている場合をいい、「皮下脂肪型肥満」と呼んでいます。

「要注意『内蔵脂肪型肥満』」
 
 内臓に脂肪が多く溜まっているかどうかはエックス線CT検査で腹部を撮影すればよく判ります。簡単に知る目安にウェストヒップ比があり、この数値が0.9を超えると内蔵脂肪型ということになります。
 内蔵脂肪型肥満タイプの場合、医学的にみて、糖尿病・高血圧・高脂血症といった病気に成りやすく、それによりさらに動脈硬化が全身的に進行し、脳梗塞・狭心症・心筋梗塞症など重大な病気が発症しやすくなります。
 中には、体重は標準でも内蔵脂肪型肥満という「隠れ肥満」の方もいらっしゃいます。

「中年太りは、筋肉に原因あり」

 若い時と同じ食事でも中年になると筋肉が落ちてエネルギー消費能力が低下するために、太ってしまいます。



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