肥満と脂肪とリパーゼと
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宇部内科小児科医院(内科) 團 茂樹 |
ダイエットを考えるときに脂肪を燃やすことについて理解しておくことも大事です。脂肪に関する酵素にリパーゼがあります。リパーゼは脂肪の消化吸収に働く消化酵素です。大きく三つに分けられます。 ,1)分解リパーゼ 食事中の脂肪を分解し中性脂肪(TG)にします。 2)吸収リパーゼ TGを脂肪細胞に取り込みます。 3)燃焼リパーゼ 脂肪細胞から貯めてあったTGを血中へ戻します。このTGをグリセロール、遊離脂肪酸(FFA)とします。そして筋肉でFFAをエネルギーとして利用します。 この燃焼リパーゼ活性を高めることがダイエットにはとても大事です。脂肪細胞には白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞があり,前者は全身に分布しており、後者は肩や首周りに多く分布しています。そして後者からはアドレナリンや成長ホルモンの刺激をうけて燃焼リパーゼが盛んに出るといわれています。 筋肉を集中的に使う(この際のエネルギー源は主にブドウ糖です)と筋肉繊維がいったん切れて更に強い繊維に生まれ変わります(このときアミノ酸が利用されます)。この際に成長ホルモンが働き、燃焼リパーゼ活性が高まります。その結果大量に生じるFFAを有酸素運動で消費してやるとダイエットにはより効果的です。 勿論食べすぎは、分解リパーゼと吸収リパーゼにより肥満につながります。</FONT> |
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